何かと種類が多いエスプレッソマシンですが、大きく分けて全自動と半自動があります。
この2種類は同じエスプレッソマシンであっても、機能面や必要となる物が違ってきます。
まず、そこの違いを知り、比較して自分が欲しいエスプレッソマシンはどちらなのかを判断できる材料になれば幸いです。
今回はぼくの持つ全自動エスプレッソマシンJURA E6と半自動エスプレッソマシンSimonelli oscar 2を比較していきたいと思います。
全自動エスプレッソマシン
全自動エスプレッソマシンは文字通りボタン一つで、
豆を挽いて抽出まで全てを自動で行ってくれるなんとも楽で素晴らしいエスプレッソマシンです。
これがあればどんなに面倒な時でも、気軽に美味しいコーヒーを楽しむことができます。
また、誰が淹れても美味しいエスプレッソが飲めるのも全自動のいいところですね。
ただ最近流行っているラテアートは全自動ではできないので、飲む以外の楽しみもほしい人にはオススメできないですね。
1》必要なもの
全自動エスプレッソマシンは全ての工程が組み込まれたマシンなので、
エスプレッソマシンの他に買わなければならない物はありません。
これは半自動エスプレッソマシンと比べるととてもいいメリットとなります。
2》エスプレッソの抽出
大事なエスプレッソの抽出方法をJURA E6を例に簡単に紹介します。
とは言ってもボタン一つなので特別なことはないんですけどね。
メインディスプレイに分かりやすくドリンク別に種類があるので好きなのを選ぶだけです。
エスプレッソを押すと豆を挽き始めて間も無く抽出口から抽出されます。
電源を入れてからエスプレッソを抽出するまでがあっという間なので、急いでいるときなどでもさっと楽しめます。
もちろん抽出量はあらかじめ設定出来るようになっており、その量でしっかりと自動で止まってくれます。
3》フォームミルク
ふわふわのラテやカプチーノを作るのに大事なフォームミルクです。
全自動エスプレッソマシンにはこの機能があるのとないのとあります。
あるものにも2種類あり、牛乳専用のタンクが付いているマシンと別に牛乳を容器に入れて使用するマシンがあります。
JURA E6は後者の方になるので、写真のようにピッチャーに牛乳を入れて
チューブでマシンが吸い上げてフォームミルクを生成します。
JURA E6ではかなりキメの細かいふわふわのフォームミルクが作れるのは、一つの魅力ですね。
全自動エスプレッソマシンはその機種によってフォームミルクの出来も違うので気をつけたいポイントですね。
4》使用毎の後片付け
半自動エスプレッソマシンと比較して全自動エスプレッソマシンの最大と言っても過言ではないメリットの一つが使用後の後片付けの簡単さですね。
何がそんなに簡単かというと、
まず電源のオンオフ時にマシンのコーヒーの通り道を自動で洗浄してくれるという素晴らしい点、
そして、洗い物は排水トレイと、コーヒーカスボックスがいっぱいになった時にだけ洗えば大丈夫であるという点です。
もちろん長い期間マシンを使用後に放置するようであれば、コーヒーカスなどは捨ててボックスを洗っておいた方がいいですけどね。
これはやっておかないとマシン内で放置されたカスにカビが発生したりします。
毎日使うのであれば定期的な洗い物だけで簡単に終わります。
半自動エスプレッソマシン
半自動エスプレッソマシンは、カフェでも使用されているようなバリスタが使うマシンです。
自動である部分というのは抽出時のみで、
ハンドルであるポーターフィルターに必要量の豆を詰めて、マシンにセットするまですべて手動となります。
またフォームミルクの生成にも技術が必要となります。
コーヒーを飲むこともですが、バリスタとして淹れることも楽しめる人にのみオススメできるエスプレッソマシンとなります。
1》必要なもの
全自動エスプレッソマシンと比較して、ここの部分でかなりの差がでます。
必要なものがかなりあります。
半自動エスプレッソマシンは単体では美味しいコーヒーを淹れることは出来ないため、
次のものは必須となるアイテムになります。
①グラインダー
まず、豆を挽くためのグラインダーが別に必要となります。
半自動エスプレッソマシンはエスプレッソを抽出する、フォームミルクを作るスチームを出すの機能のみが搭載されているため、
確実に必要なのがグラインダーです。
お店でエスプレッソマシン用に挽いてもらうこともできますが、絶対にオススメしません。
コーヒーは粉状に挽いてしまうと驚くべき早さで劣化し味が悪くなってしまいます。
せっかく美味しいエスプレッソを楽しむのに、挽きたての豆でないと全く意味がありません。
なのでグラインダーは確実に必須なセットです。
そして、このグラインダーがまたかなり高いんです。
安いのもありますが、それでは極細挽きが出来ずシャバシャバの美味しくないエスプレッソしか抽出できませんので、十分に気をつけて購入を考えてください。
②タンパー
挽いた豆をフィルターに入れた後にぎゅっと押し固めるのに使う道具です。
これは種類がたくさんありますが、正直自分が使いやすければなんでもいいです。
どのマシンにはどれじゃないといけない!などということはありません。
ただ、業務用は基本的には58mmの直径となっていますが、
家庭用マシンは小さい径のものもあるので購入する際にはフィルターの径と同じものであることを注意しましょう。
③ミルクピッチャー
半自動エスプレッソマシンでスチームを使いフォームミルクを作るにはこれは必須のアイテムです。
ミルクピッチャーはラテアートをする際には大事なものです。
いろいろなメーカーから、形、重さの違うミルクピッチャーが出ているので、
自分が使いやすいと思えるものを探すのがいいですね。
世界でプロも使っていて、割と安価で手に入るのが「ラトルウェア」というメーカーのピッチャーです。
ぼくも使いやすくて愛用しています。
④メンテナンスセット
半自動エスプレッソマシンを使用するにあたって、使用毎の掃除は必須です。
それにはブラシ、掃除専用の薬剤などが必要となります。
美味しいコーヒーは綺麗なマシンからしか抽出されないですから大事なセットですね。
2》エスプレッソの抽出
エスプレッソの抽出ではまずこのポルターフィルターに極細挽きで挽いた豆を詰めることからです。
抽出する量に応じてしっかりと豆の量を計ります。
そして、タンパーでしっかりと押し固めてから、マシンにセットし抽出となります。
ここまでが手動で、マシンにセットしてからの抽出は自動となります。
エスプレッソマシンによっては手動で抽出を止めるタイプと抽出時間を設定出来るタイプがあります。
3》フォームミルク
半自動エスプレッソマシンを使用するに当たって、フォームミルクの生成がとても難しいポイントとなります。
ここでどれだけキメの細かいバランスの取れたフォームミルクを生成できるががバリスタの一つの腕の見せ所でもあります。
スチームワンズから出てくる蒸気によって、ピッチャーに入ったミルクを攪拌します。
これが綺麗にできるようになると、ラテアートもできる様になります。
4》使用毎の後片付け
使用後の片付けがなんとも大変なのが、この半自動エスプレッソマシンの最大の弱点ではないでしょうか。
この後片付けを考えるだけで、使用前に使用を断念することも多々あります。
どこまで気を使うかにもよりますが、
やはり高級なエスプレッソマシンになるとそれだけしっかりと後片付けをしてメンテナンスをしたいと思うものです。
半自動エスプレッソマシンはこの大変さがあってもコーヒーを淹れるのが好きだという人にのみオススメします。
まとめ
全自動と半自動のエスプレッソマシンを比較しましたが、
同じエスプレッソマシンでも抽出するものは一緒でもこれだけ大きな違いがあります。
簡単にまとめてしまうと、
全自動エスプレッソマシンは、ラテアートは出来ないし、淹れる楽しみはないが、いつでも簡単に同じ味でエスプレッソを楽しめる。
半自動エスプレッソマシンは、多くの手間はあり、入れる人、入れ方によって味のばらつきも大きいが、エスプレッソを味わう楽しみと、淹れる楽しみがある。
といった感じでしょうか。
趣味としてコーヒーを楽しむか、美味しいコーヒーを簡単に飲みたいか、
自分の生活に必要なエスプレッソマシンを見つけて後悔しない買い物をして、
毎日のコーヒーライフをエンジョイしましょう!